タヌキモ(狸藻)

2017年2月執筆

タヌキモ(Utricularia japonica Makino)はため池などの止水域に生育する水草で、水中の微生物を食べる食虫植物です。根がなく水中を漂う浮遊植物で、長さが1m以上になります。本種はオオタヌキモとイヌタヌキモの雑種とされ、稔性はありません(種子をつくらない)。なぜ、姫路市のある地域だけしか生えていないのか謎ですが、北方系のオオタヌキモが親であるので氷河期の依存種であろうとも言われています。希少性からいっても姫路市の宝物になりえます。20年ほど前の調査では複数の生育箇所が確認されていたのですが、今に至る間にどんどん生育地から消滅するようになり、最近では野生絶滅の可能性が高いと指摘されていました。2015年姫路市環境政策室が「生物多様性ひめじ戦略」を策定し、現状把握が必要になりました。2016年に地域の生物現存調査を実施した際に、数か所の新たなタヌキモの自生地を見つかりました。非常に貴重な発見で、植物園でも大切に栽培保存をしなければなりません。

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