セイタカダイオウ

セイタカダイオウ模型

セイタカダイオウ模型

2018年11月執筆

寒い冬、皆さんはどのように寒さを凌いでいるのでしょうか。植物も寒さから様々に身を守っています。かつて植物園では、究極の防寒対策をする植物を展示しました。その名はタデ科のセイタカダイオウです。ヒマラヤ山脈の4,000m以上に生育する草本で、半透明の苞葉が花や芽を覆って暖をとる温室植物で、極寒を生き抜く植物です。ここまでしなくても身の回りの植物も様々に工夫しているのが観察されます。

まず、イネやアサガオなどの一年草です。春に芽が出て開花結実し、種子で越冬する戦略です。万人が知る所ですが極めて合理的な越冬方策です。対して多年草は冬期に地上部を枯らし地下茎や球根で冬越したり、地上部を地表にべたっと張り付き寒さを凌ぐロゼット型は寒風をスルーし、陽光を一面に受ける越冬戦略です。また、イチョウやサクラなどの落葉樹は秋から初冬に葉を落とし、芽は芽鱗(がりん)と呼ばれる鱗片葉(りんぺんよう)や毛、あるいは樹脂に包まれ保護されます。常緑樹は葉の表面にクチクラ層を発達させ、マツなどの針葉樹はさらに葉の中に樹脂を蓄え、この樹脂が不凍液となります。お鍋などに利用される冬野菜は寒さに当たれば美味しくなるといわれます。それは組織が凍結しないよう細胞内部に糖類などの濃度を高めるためで、食味が濃厚で甘く感じるのです。

カンサイタンポポ冬越し

カンサイタンポポの越冬戦略(ロゼット型)

桜の冬芽

平成30年10月18日に撮影したサクラの冬芽。 すでに来年の花が多数形成されている。

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