haenomeles japonica(Thunb.)Lindley ex Spach

z1-kusaboke

2014年4月

丘陵地の林縁や堤体に生育する落葉小低木で、本州及び九州に産する日本固有種です。県版レッドデータブック2010のCランクに位置する絶滅に瀕する植物となっています。姫路市では林田町3箇所、香寺町2箇所に生育を確認しています。茎は斜上あるいは地下茎となり、よく萌芽し株を増やします。多くの園芸品種のもととなる数種の中国原産のボケの代表種ボケ(Chaenomeles speciosa(Sweet)Nakai)は株立ちになり、地下茎はクサボケほど形成せず(ただし、稀に地下茎により萌芽する場合があります)、地下茎のよく発達するクサボケとは形態的に異なり、地下茎の有無が両種の繁殖戦略に現れます。クサボケは刈り取られても地下茎あるいはごぼう根からよく萌芽し、栄養繁殖を繰り返しますが、概してごぼう根の発達に比べ、ひげ根の発育は貧弱のようです。クサボケの生育環境は、よく日の当たるため池の土手や田んぼの法面にあり、草刈に適応した生育をします。地際で開花している様はまさに草本のようです。名前の由来は果実の形状から漢名の木瓜を音読みした『モケ』が転訛してボケになったといわれ、クサボケ(草木瓜)は草のような木瓜という意味でしょうか。地上茎の棘は生長の完了に伴い小枝が尖ったもので、多くの植物種にある表皮の変化した棘とは由来が違うようです。4月上・中旬ごろ、朱紅色の花径2~3cmの花は腋性で束状に1~5個が集まって付きます。自然状態では雄しべの弁化や花弁の退化もしばしば見られ、比較的容易に変化を起こす種類と考えます。花後、直径3~4cmほどのいびつな球形の果実を、茎に密着するようにつけます。

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