Clematis patens  Morr. et Decaisne

カザグルマ

2014 年 4 月

落葉性つる植物で、本州中南部、四国、九州、東アジアに分布します。兵庫県下は小野市、加東市から三田市にかけて、やや湿った林縁部に生育しています。葉は3~5小葉ですが、多くは3小葉です。長い柄があり、他の植物に巻き付き、つるを高く伸ばします。茎は細く折れやすい特徴は園芸植物のクレマチスも同様で、折れても先は枯死しません。花は新たに出た枝の先に1個付け、5月から6月にかけて上向きに開花します。花弁に見えるのはがく片で、多くは8枚で白色から淡紫色まで生育地によりわずかに違います。園芸種のクレマチスは中国原産のテッセン(Clematis florida Thunb.)やカザグルマを改良して作出されたもので、花弁様がく片の数は品種により変化に富みます。兵庫県版レッドデータブック2010のBランク、近畿地方の保護上重要な植物レッドデータブック2001はAランク、改定・日本の絶滅のおそれのある野生生物2007はNTランクに位置する絶滅に瀕している植物で、保護を要します。カザグルマと同属の植物にセンニンソウ(Clematis terniflora DC.)とボタンヅル(Clematis apiifolia DC.)があります。両種とも私たちの身近な植物で、ため池土手や丘陵地の林縁部に生育している美しい種類です。本州中部地方の山地にはボタンヅルとよく似たコボタンヅル(Clematis apiifolia DC.var.biternata Makino)が見られ、葉の形態や花の大きさが異なります。そのほかのセンニンソウ属にハンショウヅル(Clematis japonica Thunb.)があります。名前の由来なる半鐘(はんしょう)(つりがね)の形の花を咲かせます。山地などに生育するので身近ではありませんが、多くの種類があります。