Veronica undulate  Wallich

 

カワジシャ

2014 年 5月

川岸、田んぼや水路などの日当たりのいい湿地に生育する越年草で、本州(中部以西)、四国、九州、東アジアに分布します。和名の由来は川に生えるチシャからで、若葉は食用になります。身近な水辺でありふれた植物でしたが、除草剤の普及や水路の3方コンクリート化など、生育環境の変化で急速に見られなくなった植物のひとつです。当地域は比較的生育していますが、他地域同様、激減しているようです。花色は白から淡紅紫色で、姫路市を含む周辺地域は白花が多いようです。

よく似た種類に特定外来生物に指定されているオオカワヂシャ(Veronica anagallis-aquatica L.)がよく目につきます。最近、両種の中間的形質をもった種類も確認されるようになり、自然交雑種ホナガカワヂシャ(V. ×myriantha Tos. Tanaka)の名前が与えられました。このようにヨーロッパからアジア北部原産のオオカワヂシャが絶滅に瀕するカワヂシャに対し、遺伝的攪乱という大きな負の影響を与える結果となりました。在来種のカワヂシャと容易に交雑するオオカワヂシャを地域挙げて除去するところもあり、カワヂシャの保護は容易ではないようです。

カワヂシャは兵庫県版レッドデータブック2010のCランク、近畿地方の保護上重要な植物レッドデータブック2001は準ランク、改定・日本の絶滅のおそれのある野生生物2012はNTランクに位置する全国的に減少著しい植物です。