Cardamine arakiana Koidz.

オオマルバコンロンソウ
 

2015 年 4 月

丘陵地などの落葉広葉樹下のやや湿ったところに生育する多年草です。地下茎は短く肥厚し、茎は下部で分枝し、高さ10~30㎝、数個の根出葉は長い葉柄に毛の多い1~3小葉を持ち、頂小葉は径3~4cmほどの比較的大きな円形葉が特徴です。葉縁には粗くて鈍頭の鋸歯があります。花は3月~5月に総状花序に十数花つけ、花弁は白く長さ4~5㎜、長角果は細長く2~3㎝で無毛、先は次第に細くなり、熟せば裂開し種子を弾き出します。

兵庫県版レッドデータブック2010の Bランク、近畿版レッドデータブック2001の Aランク、日本の絶滅のおそれのある野生生物第4次レッドリストはENランクに位置するきわめて個体数の少ない種類です。分布は本州(京都府、兵庫県、岡山県)、四国(徳島県)、九州(宮崎県)で日本固有種です。兵庫県下の分布は標本に基づいた兵庫県産維管束植物3(兵庫県立人と自然の博物館)によると、西播磨地域の安富町、上月町、上郡町、新宮町、それと丹波地域の氷上町で記録されています。限られたところに生育する希少な種類です。本種の基準標本産地は京都府綾部市ですが、現在は見られないようです。

似た種類にマルバコンロンソウ(Cardamine tanakae Franch. et Sav.)があり、顕著な違いは長角果が有毛であることです。