Nuphar japonica DC.

コウホネ
 

2015 年 8月

ため池や河川、水路に生育する多年生の水草で、葉を水面に出す抽水植物です。水深が深くなると葉を水面に浮かせる浮葉植物の形態も見せます。よく発達した根茎(地下茎)はコウホネ属の特徴で、なかでもコウホネは特に太く、横に長くはい、先端に根出葉を束生し抽水葉と沈水葉に分化します。抽水葉は長さ20~50㎝、幅12~20㎝の長卵形~長楕円形で、全縁で厚く光沢があり、基部は矢じり形にへこみます。葉柄は円形で径7~10㎜で中実です。水中葉は薄い膜質で長さ10~50㎝、幅6~18㎝の長卵形で、浮葉と似た形を示します。花は6~10月に径3~5㎝の黄花を水上に出た茎に1花つけます。花弁は退化し、花弁状のがくは黄色く色付きます。柱頭は柱頭盤上に放射状に並んでいます。兵庫県版レッドデータブック2010の Aランクに位置する植物です。分布は北海道、本州、四国、九州、朝鮮で、兵庫県では広く点在した記録がありますが、確認できた現存地は姫路市、赤穂市、加東市などの播磨地域と淡路島の生育地です。角野は北日本のコウホネは抽水葉、沈水葉ともに細長く、本州中部以西は葉が短い長卵形となる傾向があることを指摘しています。太い根茎は生薬になり川骨(せんこつ)といい、解熱鎮痛薬として用いられます。