Anaphalis margaritacea (L.) Benth. et Hook.f. subsp. yedoensis (Franch. et Sav.) Kitam.

カワラハハコ
 

2015 年 9月

河原で礫交じりの砂地に生育する雌雄異株の多年草です。茎はそう生し、さらに中部でも分枝しこんもりした草姿で高さ30~50㎝になり、基部は木質化します。地下茎を伸ばして増え、大きな群落を形成します。植物体全体に白~灰白色の綿毛が密生し全体が白っぽく見えます。葉は互生し、長さ3~6㎝、幅1~2㎜ほどの線形で縁は裏側に巻きます。8~10月に枝先に多数の頭花を散房状につけます。開花期には下部の葉は枯れます。総苞は5㎜ほどの球形で、総苞片は5列ほどで白色の光沢がある乾膜質です。本種は北方系のヤマハハコ(A.margaritacea (L.) Benth. et Hook.f.)の亜種です。兵庫県版レッドデータブック2010の Bランク、近畿版レッドデータブック2001のBランクに位置する希少な植物です。分布は北海道、本州、四国、九州で、兵庫県は日本海側の円山川水系、瀬戸内海側は姫路市、加古川市、青垣町、氷上町、丹南町、宝塚市に記録があります(福岡ほか:兵庫県維管束植物8)。

生育環境である河原は乾燥や洪水時での冠水など過酷なところで、植物にとって生育するのに最適な環境とは言えず、ほかの植物が生育しにくい場所ゆえに本種が優占できるようになります。そのために他の植物の生育を妨げる洪水などの撹乱が重要な要因となります。しかしながら堰堤などでの洪水調節がヤナギなどの繁茂を促し、また外来種などが強度に進入すれば本種を含む河原植物はたちまち衰退するようになります。