Swertia pseudochinensis H.Hara


ムラサキセンブリ  

2015 年 10月

日当たりのよい丘陵地の露岩帯で土溜まりや岩の裂け目などに生育する一年草ないし越年草です。茎は四角く暗紫色を帯び直立し中部~上部にかけて分岐、高さは15~50㎝でときに70㎝ほどにもなります。葉は対生し線状披針形で長さ2~4㎝、やや密につきます。花は10~11月に茎の先や葉腋からでて円錐花序をつくり、花弁は淡い紫色で農紫色の脈があり、裂片は卵形で基部には長毛に囲まれた2個の蜜腺のくぼみがあります。兵庫県版レッドデータブック2010の Bランク、近畿版レッドデータブック2001のCランク、日本の絶滅のおそれのある野生生物第4次レッドリストはNTランクに位置する希少な植物です。分布は本州、四国、九州、朝鮮、中国で、兵庫県は姫路市、神戸市で確認され、そのほかには三日月町、上郡町、猪名川町で記録があります(福岡ほか:兵庫県産維管束植物6)。似た種類にセンブリ(S. japonica (Schult.) Makino)とイヌセンブリ(S. tosaensis Makino)があり、本種はセンブリ同様、苦みがあり健胃剤として用いられるようです。一方、イヌセンブリは苦みがほとんどありません。