木槿(ムクゲ)
花は一日花で、朝に咲き、夕方にしぼみます。冬(炉)の椿に対して、夏(風炉)は木槿と言われるほど、茶席の花として代表的なものです。
吾亦紅(ワレモコウ)
初秋に茎の頂部に穂状花序をつけ、暗紫紅色の花弁のない花を咲かせる。吾木香、吾毛香とも書きます。
岡虎の尾(オカトラノオ)
夏に茎上部に総状花序をつくり、多数の白花をつける。岡によく見られ、花穂を虎の尾に見立てての名。
女郎花(オミナエシ)
別名をおみなめし、栗花ともいいます。八月から十月に茎頂部が分枝し、平らな散房花序に黄色の小花を多数つけます。
藤袴(フジバカマ)
藤色の花弁の筩を袴に見立てての名です。秋の七草の一つで散房状に小さな花をつけます。
秋明菊(シュウメイギク)
京都の貴船に多く見られることで貴船菊の名があり、また秋牡丹とも言われます。九月から十月に径5センチほどの花が咲きます。
杜鵑草(ホトトギス)
一般の花屋さんにもあるものは花がたくさんつき、また軸も葉も大きすぎて茶花には使いにくいものですが、自然の小さめのものは茶花らしく適当です。
矢筈芒(ヤハズススキ)
別名を鷹の羽芒、虎文芒といいます。緑色の葉には淡黄色の矢がすり状の斑があります。九月から十月の花穂を出す前にも早くから葉だけで楽しめ、添えの花も一、二種あればまとまりやすく重宝します。
萩(ハギ)
秋の七草の筆頭に数えられる萩は、控えめな小さな花で、散りゆく花びらのはかなさが日本人の美意識に合致し、万葉人にもっとも愛された花です。
侘助(ワビスケ)
小輪で楚々としたその花姿は、枯淡を好む茶の世界に似つかわしく、冬の茶花の主役として愛され続けています。
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